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コラム

弁護士会って何のためにあるの?(弁護士 松田 幸子)
 グローバル経済の波,東日本大震災,福島第1原発事故など,日本国民にとって厳しい時代が続いています。東日本大震災から1年経って,被災者の方々の様々な様子が報道されていますが,家族と生きがいを一瞬に失った方の表情や言葉に何とも言えない胸詰まる苦しさを覚えます。
 宮崎でも,鳥インフルエンザ,口蹄疫,新燃岳噴火と災害続きのなか,また,被災地からの避難者の方など同じ表情を持った方々がおられるのは間違いありません。宮崎県は自殺率も高く,経済的困窮が1つの要因となって人間関係や生きがいも失わせているのではないかと想像されます。
 こういう時代だからこそ,何とかしなければなりません。みんなで助け合って元気を出し,世の中の仕組みを勉強して,自分ができることをそれぞれがやって,ひとりひとりが大事にされる世の中にしなければなりません。
 弁護士がしなければならないことは,弁護士法1条の弁護士の使命である人権擁護と社会正義の実現です。「人権擁護」とはつまり「ひとりひとりが大事にされる」ということです。世の中には老若男女,国籍,身体の状態など似た人はいても,1人として同じ人はいません。そのような多様なひとりひとりができる限り幸福でいられるというのが「人権」です。災害で被災された方ひとりひとりが復興に向けて元気を出せるようにお手伝いするのも人権擁護に他なりません。
 そのような意味での人権擁護がうまくいくときに「社会正義の実現」も果たされ,「悪いことをした人を捕まえて罰を与える」ことは、必ずしも本物の社会正義の実現ではありません。
 困っている方の困りごとを1つでも解決して,より幸福になってもらうのが弁護士の日常ですが,1人の困りごとは,他の人も困っていることが多いのです。全体の解決のためには国に法律を作って欲しいとか,変えて欲しいとか要求することが必要になってきますが,弁護士は一般市民の方と協力してそのようなことにも取り組んでいます。そのときにとても大事なのが正確な情報を早く手に入れることです。これができないと国に要求することができないどころか,国が何をやろうとしているかも分からないのです。
 2012年度の宮崎県弁護士会会長になりましたが,こんな意味での人権擁護と社会正義の実現のために,弁護士会が着実に歩んでいけるよう力を尽くしたいと思います。

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