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コラム

逮捕について(弁護士 外山 亮)
 テレビでよく「容疑者が逮捕されました。」というニュースを目にすると思いますが,逮捕とは,主に捜査機関が被疑者の逃亡及び罪証隠滅を防止するため強制的に身体を拘束する行為ないし手続をいいます。
<逮捕の種類>
 逮捕には,@通常逮捕,A緊急逮捕そしてB現行犯逮捕の3種類あります。
@ 通常逮捕とは
 逮捕の必要性が認められる場合に,あらかじめ裁判官が発布した逮捕状(刑事ドラマなどで,警察官が逮捕する直前に被疑者(逮捕される人)に示す書面です。)に基づいて行われます。
A 緊急逮捕とは
 例えば指名手配中の被疑者を偶然見付けたという場合など,これから裁判官に逮捕状を出してもらうのでは間に合わないというような場合に,とりあえず身体を拘束し,その後,裁判官に対して逮捕状を求めるというものです。逮捕状が発布されないときには釈放されることになります。
B 現行犯逮捕とは
 現に犯罪を行っていたり,犯罪終了後間もない場合に,逮捕状を要することなく被疑者の身体を拘束するという手続です。現行犯逮捕は,警察官だけでなく,我々一般市民もすることができます(もっとも,すぐに警察官に引き渡さなければなりませんが・・・。)。
<逮捕後の手続>
 逮捕されると,主として警察署内の留置施設に拘束され,その後,検察官に送致されます(報道などでは送検と呼ばれることもあります。)。
 検察官によって,更に身体を拘束して取り調べる必要があるかどうか判断され,検察官が留置をする必要がないと判断した場合には釈放され,逆に検察が身体を拘束する必要があると判断した場合には,裁判所に対して,勾留するよう請求することになります(逮捕時から検察官送致までの期間は48時間以内とされ,その後,検察官は24時間以内に勾留請求をするかどうか判断しなければならないと定められています。)。
 裁判所が勾留の必要があると判断した場合には,原則10日間(延長される場合には20日間)身体が拘束され,取調べを受けることになります。
<“逮捕”されても・・・>
 ニュースなどで,「犯人が逮捕されました。」などと言われると,逮捕された人が犯人であり,かつ,ニュースで報道されている犯罪行為を行ったような先入観をもたれるかも知れませんが,逮捕の時点では,「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」があるにすぎません。
 その後の取調べや裁判などによって,当初考えていた事実と実際の事実が異なっていたということや,場合によっては犯人ではなかったということも少なくありません。
 逮捕されたという報道だけで安易に決めつけることは非常に危険となります。
<逮捕されてしまった場合には>
 刑事弁護は,スピードが勝負であると言われます。
 仮に,逮捕されてしまった場合には,逮捕された人の権利を十分に保障するためにも,早期に弁護士に依頼ないし相談をすることが重要になってきます。
 また,「当番弁護制度」といって,弁護士に知り合いがいない人でも,一度だけ無料で弁護士を派遣することができる制度もありますので,弁護士を呼びたいと思った場合には,当番弁護の制度をご利用ください(逮捕された人だけでなく,その人の親族であっても利用することができます。)。

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