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コラム

勾留について(その1)(弁護士 外山 亮)
 逮捕された後,検察官が引き続き身体を拘束して取り調べを行う必要があると判断した場合には,検察官は,裁判所に対して勾留を請求することになります。
 勾留が認められるには, まず,被告人が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があることに加えて,
@ 定まった住居を有しないとき(住居不定)。
A 被告人が罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があるとき(証拠隠滅のおそれ)。
B 被告人が逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由があるとき(逃亡のおそれ)。
のいずれかの要件を満たすことが必要となります。
 住居不定というのは理解できると思いますが,証拠隠滅のおそれや逃亡のおそれとはどのような場合に認められるのでしょうか?
 裁判所は,かなり簡単に証拠隠滅のおそれ有り,逃亡のおそれ有りと認めているのが現状です。勾留された被疑者のご家族に説明した場合に「逃亡なんてするか。」と言われることも多いです。
 例えば,被害者の人と面識がなく,ただ近所に住んでいるということで被害者を威嚇(いかく)するおそれがあるということで証拠隠滅のおそれを認定したこともあります。
 また,家庭も仕事もある一家の大黒柱である父親が逃亡するおそれがあると認定されたこともあります。
 勾留の決定が出された場合には,準抗告という手続で勾留の決定を争うことも可能なのですが,一度裁判官が認定した判断を変更することはかなり難しいです。
 一般的な感覚とは異なっている現状があり,「人質司法」などと呼ばれています。


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