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コラム


弁護士を志すまで(その2)(弁護士 真早流 踏雄)
  前回に続いて私が弁護士になった理由についてお話しします。
 ヒッチハイクをしながらようやく自宅に戻った私は相変わらず迷っていました。
 旅をすると色んな人に出会えたりして,見分が深まるというか,良いことも多いのですが,よく分かったことは,迷いを解決するために旅をしても迷いが深まるだけで何の解決にもならないことが良く分かりました。
 迷ったら,その迷いの元をしっかり見つめて,逃げずにぶつかるしかないことなのです。
 学校では,進路を決めていないのは遂に私だけになってしまい,担任の先生が怒りだされる始末です。
 そこで,これと思う先生の自宅を訪問して直接お話しを聞いてみることにしました。
 まず,数学の先生を訪ねて行きました。先生は,私が訪ねてきたことに驚かれたようでしたが,親身にお話をして下さいました。先生のお話をお聞きしたり,ご家庭のご様子などを見たりしながら,私が出した結論は,「この先生は,立派な方だし,尊敬に値する方だ。しかし,物の考え方がかなりシンプルで深いものを感じることができないし,これからの私の生き方とは違うようだ。」というものでした。
 それから,今度は,日本史の先生の自宅を訪ねて行きました。先生は,私が訪ねて行くことも予想されていたようで,色んな話しをしてくださり,私の話にも良く耳を傾けて下さいました。また,書斎に案内して下さり,床から天井に達する大量の書籍に驚きました。その本の中から一冊選んで私に下さいました(それは岩波の薄い本なのですが,その後何度か読もうとしたものの,難解で遂に断念してしまいました。)。奥様が車いす生活で,そのお世話や子供さんに何らかのご病気か障害があることなども分かりました。私が出した結論は,「自分が生来なりたいのは,この先生のような方だ。人の話を良く聞き,書籍の山に埋もれるような生活をしたい。」ということでした。
 数学の先生と日本史の先生からお話しをお聞きして,ようやく決心がつきました。私には理科系よりも文系の方が向いているということでした。 文系に進むと決めると次は何学部に行くかを決めなければなりませんでした。文学部は,文学の才がないからダメ。教育学部は,教師向きではないからダメ(親が教師だったので何時頃からか教師に向かないと思うようになっていました)。経済学部は経済そのものに興味が湧かないからダメ。結局,法学部が残り,他人と議論したりするのも嫌いではなかったことから,法学部が自分に向くように思われました。
 法学部に行くことを決めると弁護士になりたいと自然に思うようになりました。そのころ弁護士という職業に対する具体的なイメージはありませんでしたが,何となく,弁護士になれば自由に生きることができるのではないかと思っていました。自由への憧れが弁護士になることを決めた最も大きな理由だったと思います。
 次回は,弁護士になるために通らなければならない司法試験のことについてお話ししましょう。

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