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コラム


弁護士になって取り組んだ事件(その1・エイショウ事件)(弁護士 真早流 踏雄)
 弁護士を始めた頃,県内には悪質な先物取引業者による被害が多発しており,お年寄りや女性を中心に詐欺的な手口でお金を巻き上げていました。
 先物取引業者の1つにプラチナの先物取引を営むエイショウという会社があり,この会社は,鹿児島・宮崎の両県で10億円もの大変な被害を出しました。
 エイショウに株券や現金を騙し取られた女性からの依頼で裁判所から株券を処分してはならないという仮処分の決定を得て執行官とエイショウの会社に行き会社の内部を写真撮影したところ,エイショウが弁護士会に苦情の電話を入れ,心配された会長から電話がありましたので,弁護士会はこの件に関与しないで欲しいと申し上げて了承してもらいました。
 この女性は,エイショウの社員から勧誘を受け,その際,その社員の名刺の裏に「元本は保証いたします」という一筆を入れさせていましたが,その社員が女性の元を訪れ「上司が名刺を見たいというので見せてくれ」と言って女性から名刺を出させると「これはもう要りませんね」と言って,女性が止める間もなく名刺を引きちぎり,ポケットに入れて持ち帰ろうとしました。しかし,気丈な女性は「何をするの」と叫ぶと,その社員のポケットに手を突っ込み,バラバラになった名刺を取り返しました。
 それを見た社員は諦めて黙って立ち去りました。その引きちぎられた名刺を女性から預りましたので,県警に行って,その名刺を示し,これで立件出来ないか相談したところ,やれそうだということになり,間もなくエイショウに強制捜査が入りました。私も参考人調書を作られたり,担当検察官に資料を持参したりして捜査に協力し,やがて幹部ら5名くらい起訴され,いずれも有罪判決が確定しました。
 エイショウが刑事事件になると県内の先物業者はほとんどが撤退し,先物による被害はほぼ治まりました。

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