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コラム


ある読書感想文(弁護士 真早流 踏雄)
 正月休みも終わり,1月7日から新たな年の弁護士業務を始めました。このコラムも5回目となり,いつもつまらない文を書いてと思われるでしょうが,今回は,この正月休みに読んだ本のことを書いてみます。
 呉智英という評論家が「吉本隆明という『共同幻想』」という本を出しています。これを見たカミさんは「何ね。こりゃあ。」と言いましたが,おそらく,多くの人の感想はそのようなものでしょう。
 しかし,学生運動が盛んだった1950〜70年頃に学生生活を送った者にとっては,この本に書かれていることがかなり切実な問題だったように思うのです。というのは,当時,学生運動をリードしていた新左翼と呼ばれるグループに吉本信奉者が多く,現在でも吉本のことを「戦後最大の思想家」と呼ぶ人がいるのです。
 実は,私も吉本の「共同幻想論」という本を読もうとしたことがあったのですが,内容がよく分からず途中で投げ出してしまい,そのことが自分の理解力不足のせいに思われ,これまで少なからずコンプレックスを感じてきたところがあったのです。
 ところが,呉は,吉本の本を読んで内容が分からないのは,読む方に問題があるのではなく,吉本の表現方法に問題があり,その本に書かれていることを平易な日本語に直すと内容は大したことが書いてないと言うのです。
 私は,びっくりして,性懲りもなく,再び本棚から「共同幻想論」を取り出し,それを熟読しようとするとまた投げ出すでしょうから,ざっと斜め読みしてみました。
 その結果が呉の言うとおりであったかどうかは申し上げませんが,もし関心のある方がおられましたら,暇つぶしにでも読まれてみたら如何でしょうか。

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