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コラム

遺言について(その5)(弁護士 松浦 里美)
 今までは,遺言の3つの側面から,遺言の果たす役割についてお話してきました。
 ここからは,「ではどうやって遺言を作るのか」という作り方につちえのお話をしていこうと思います。
 そのまえに,少し,形式的なことについてお話します。ご存じの方もたくさんおられると思いますが,遺言は大きく分けて「普通遺言」と「特別遺言」の2つに分けられます。が,今回は,普通遺言についてだけご理解いただければ結構です。
 そう言われると,特別遺言が何なのか気になる・・・という方もいらっしゃると思いますので,簡単に説明しますと,特別遺言とは,普通遺言を作るだけの時間も環境もない場合に,例外的に作れる遺言です。例としてよく挙げられるのが,病気や怪我のため,通常の遺言を作ることができない場合(一般危急時遺言)や,船に乗っている人に認められる遺言(船舶隔絶地遺言)などです。「このような場合でも遺言は作れますよ」というのは,一つの豆知識にはなりますが,そんな緊急事態によい遺言が作れるとは思えません。ですので,このコラムを読んでくださっている皆さんには,ぜひとも「普通」の遺言を作っておいてもらいたいものです。
 普通遺言というのも,@自筆証書遺言,A公正証書遺言,B秘密証書遺言の3つの方式に分かれます。そこで,それぞれの良い点,悪い点をみながら,どのような遺言なのかについて簡単に説明していくことにします。
 ここで,「いつ遺言を作るべきなのか」について触れておきます。法律上決まっているのは,遺言をする人(=遺言を残す人)は満15歳以上でなければならないということと,遺言をするためには,遺言を単独で有効に行うだけの能力(これを法律上の言葉で「遺言能力」といいます。)が必要だという2点です。よく問題になるのが,認知症の場合に遺言が作れるか,あるいは認知症が入った状態で作られた遺言は法律上有効なのか,という点です。認知症の度合いや状況にもよりますので,ぜひ個別のケースとして専門家に相談してみてください。

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