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コラム

勾留決定に対する準抗告が認められました。(弁護士 外山 亮)
 以前(H24/5/2,H247/19)勾留手続については,このコラムでも書かせていただきましたが,逮捕された後で,引き続き身体拘束(テレビなどでは「身柄」という言葉を耳にしたりしますが,この言葉は検察用語,警察用語であるため,弁護士は使わないことが多いです。)の必要があるとされた場合には,勾留という手続に入ります。
 この手続は,裁判所の裁判官が勾留の要件を充足しているかどうかを判断し,決定をするわけですが,勾留が認められた場合には,原則として10日間,最大で20日間の身体拘束が続きます(その後,起訴されればさらに身体拘束が続きます。)。
 しかしながら,一般に10日間(逮捕された日を含めると数日増えます。)も仕事を休んでしまえば解雇され,職を失ったりすることもあります。
 そのため,身体の早期解放が弁護人の職責ということができます。

 先日,逮捕された被疑者からの要請で当番弁護に出動しました(当番弁護とは,逮捕された被疑者及びその親族からの要請があった時に,1回だけ無料で弁護士が接見をするという制度です。)。
 接見で話を聞くと,明日勾留請求予定であるということでしたが,被疑事実については,一部争いとなりそうなところもありましたが,大筋で認めており,軽微な事案であり,家族もいるので,被害者に対する示談ができれば,勾留をしないでもよいのではないかと判断できるものでした(もっとも,裁判所においては勾留請求がされたときには勾留決定をするであろう内容でもありました。)。
 そのため,接見時においては,早期での被害弁償をし,身体開放を目指すことを弁護方針としました(なお,この時点では弁護人にはならず,勾留決定後に国選弁護人として選任されました。)。
 接見後に,事務所に戻り,親族に連絡をとり,被害弁償金の準備を依頼しました。ご家族の対応も素早く,スムーズに被害弁償金の準備及び身元引受書の作成をすることができました。
 翌日,国選弁護人に選任された上で,被害者と示談交渉を行い,無事宥恕文言(簡単にいえば「許してくれる」という内容)付きの示談書を作成することができました。
 その後,早速,裁判所に対して,準抗告の申し立てを提出し,その翌日,裁判所から,原決定を取り消す旨の連絡(つまり,被疑者の身体を開放する)旨の連絡がありました。

 今回の被疑者は,自らの過ちを素直に認めているものでした。
 もちろん,被疑者が逮捕されるきっかけとなった事実は許されるべきものではなく,きちんと反省をしなければならないものです。
 しかしながら,必要がない身体拘束に対しては,弁護人としてもきちんと対応していかなければならないと考えております。
 今回は,自分でも納得できる刑事弁護ができたと思います。また,これからも精進していきます。

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